人事業務に携わる中で、不安に感じること、不満を覚えることがあります。

Question
人事業務に携わる中で、不安に感じること、不満を覚えることがあります。
人事の先輩方はどのように思っているのでしょうか。

Answer
仕事の性質上、なかなか自分の業務の成果が見えにくいと思います。
また、成果をどうアピールしていいかわからないといった声もよく聞きます。
「仕事に不安や不満を感じていない」という人はおらず、
皆何らかの不安、不満を抱えていることがいえそうです。

おそらく悩みのトップは「仕事の成果が見えない」ことに関する悩みではないでしょうか。
そのほか、「自身の働きが正当に評価されていない」
「調整業務が多い」などの悩み、不満が挙げられるでしょう。
「なかなか成果を具現化しにくい業務なので、目標設定に困る」(流通・小売)
「人事業務の成果というのがよくわからない。やりがいと成果の違いは何なのかいまいちはっきりしない」(メーカー/電気・電子・機械系)
「教育担当なので、研修をやっても即時効果が表れるものは少ない。
たいていは2、3年後に効果が見えてくるため、なかなか自信を持って行動できない」(IT・通信)
などというように、成果が見えにくく、数字でも示しづらい業務だけに、
スキルが自分の中に蓄積されているのか不安という声が多かった。
また、「正解が存在しない業務だからこそ不安」(商社/総合商社・素材・医薬品他)
「会社にどういった利益的貢献ができているのか、たまにわからなくなる」(その他業種)
というように、正解がない業務だけに自分がやっていることは正しいのだろうか?
もっといい方法があるのではないか?という思いが付きまとう…
という悩みや、「実績が見えにくいから批判の対象となりがち」(不動産)と、
業務の影響が全社に及ぶからこその不満もあった。

【人事は褒められ、評価される仕事ではない】

そもそも、人事は「褒められたい、評価されたい」と思う人には向いていません。
なぜなら短期間で成果が見える業務はほぼないですし、採用にしても制度改革にしても人事異動にしても、
「社員誰もが納得できる」ものではないからです。
全従業員が納得いく会社運営ができるのであれば、ぜひ入社したいものです。
常に「理想の組織とは?」「理想の人材とは?」を考えて自分なりの軸を持ち、
自分で自分を評価できる「セルフモチベーション型」の人が向いているでしょう。
つまりライバルは自分ですね。
人事の業務は、組織全体、全社員とかかわります。
そのため、いろいろな不満や批判・愚痴に触れることも多いでしょう。
そんな現場の意見を一つひとつ聞こうとして八方美人になってしまっては、全体最適化はできません。
意見はあくまで情報の一つだと思う程度でいいと思います。
そして、冷静に判断して自分の信念を貫く意志と覚悟があれば、
立派な人事担当者になれるのではないでしょうか。。

【20代のうちに「人を見立てる力」を磨いておこう】

採用や教育などの手法について経験を積むことは大切ですが、あくまで一つの手段にすぎません。
どの業務においても、「この人は何に悩んでいるのか」
「この組織の課題、問題点はどこにあるのか」と客観的に考えて、
「人や組織を見立てる力」を重点的に磨くことをお勧めします。
そうすれば、誰かの批判や不満などといった表面的な事柄にいちいち過剰に反応しなくなりますし、
「こんな課題があるなら、採用面でこう解決していこう」と的確な「手段」に落とし込むことができます。
可能であれば、心理学を少し勉強するといい。
「人が行動する時の心理的メカニズム」を理解しておくと、スキルアップが早まります。
この「人や組織を見立てる力」は、人事以外のあらゆる職種に転用が可能。例えば営業職なら、
顧客の言葉の裏にある本当のニーズや課題は何かを探り、的確な提案につなげることができますし、
マーケティングや商品企画ならば、新商品のターゲットを分析していく過程でフルにスキルを活かせます。
すべての仕事は、「人」が基盤となります。「見立て力」はどんな場面でも活かせるスキルです。

【人も組織も急には変わらない。性急に結果を求めず長期スパンで考える】

かくいう私も、紆余曲折はありました。
入社以来、人材系一筋で今まで来ましたが、
20代の頃は「なんでこんな制度を作ったんだ」などと批判を受けることもあり、
「私のやったことは間違っているのでは」と悩んだこともあります。
でも、人や組織は「慣性」が働くので、制度を変えてもすぐに人、組織までが変わることはないのです。
性急に結果を求めず、周りの声にも惑わされず、自分の信念に自信を持つことが何より大切。
「いつかは結果が出るし、皆にもこれでよかった、と思ってもらえる」とじっくり長期スパンでとらえることで、
モチベーションが維持できるはずですよ。

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